2016年6月28日火曜日

梅雨時の食養生

湿気の高い日が続いていますね。

東洋医学では、季節ごとにカラダのバランスを揺るがすような気候的な特徴を、“”と呼びます。

この時期の“邪”は言わずもがな、湿気。
わたしたちのカラダの中にも、湿気がたまりやすく、これを湿邪”と呼びます。

“湿邪”は、さまざまな不調和を生じます。

まず、前にも紹介した通り、湿気が高いと、皮膚の竅である汗腺からの水分の揮発がうまくいきません。
発汗がうまくいきませんから、体内に余分な水分がこもりますね。
この状態を、“水滞”と言います。

このため、筋肉や関節が冷え、むくみ、だるさ、痺れなどが生じやすくなります。

皮膚から汗がかけないなら…とカラダは竅という竅―鼻・口・目などからも、鼻水、くしゃみやあくび、涙などで、水分を排出しようとします。
さらに、脳天から水分を気化して出そうとするため、その結果、頭痛やのぼせ、眩暈を引き起こします。

梅雨時独特のだるさや頭の重さは、“水滞”の状態を改善しようと、カラダが頑張っている証拠なのですが…それがそのまま、わたしたちには“しんどい”状態になるのです。

さらに、”湿邪”が関節などに溜まると、“水は火を呼ぶ”関係から、関節炎や腱鞘炎、リウマチのような炎症を伴った痛みを生じます。

滞るのは、“水”だけではありません。
肌から汗と共に発散されるはずの“”がこもります。
梅雨のどんよりとした空に、何となく鬱々とした気分になる人も多いでしょう。

湿気が、心身に及ぼす影響、結構ありますね。

そこで”湿邪”のもたらすさまざまな変化に対し、体内のバランスを保つために、何を食べたら良いか?
これが梅雨時の食養生となります。


湿邪対策その① 利尿作用の高い食べ物

そもそも余分な水分が滞るから、色々な症状が出てくるのです。
カラダの水分代謝を、食べ物でも助けて上げましょう。

この時期に出始める枝豆やトウモロコシ・そら豆・グリーンピース、また、季節を問わず常食できる小豆・大豆・黒豆などの豆類や、その加工品である味噌・豆腐なども良いでしょう。
お茶では、黒豆茶やトウモロコシのお茶、ジャスミン茶、それに漢方生薬の“ヨクイニン”としても知られる“ハトムギ茶”もオススメです。
温かいお茶を飲みましょうね。

湿邪対策その② 脾胃を温め、滋養してくれる食べ物

“胃は湿を嫌い、燥を好む”と言われ、“湿邪”は胃腸も冷やしてしまいます。
その結果、消化機能の低下が生じやすくなります。
これはゆくゆくは夏バテにも発展しやすいので、消化が良く、身体を滋養してくれる食べ物を摂って、今から手当てをしてあげましょうね。

じゃが芋や長芋などの芋類、カボチャや人参、鶏肉や白身魚、キノコ類などが良いでしょう。

湿邪対策その③ 発散と発汗を促し、身体を温めてくれる食べ物

”湿邪”によって、“水”も“気”も滞るため、心身にさまざまな影響が生じます。
気血を巡らしてくれる食べ物も、積極的に摂りたいところ。

玉葱・ネギ・生姜・紫蘇・三つ葉・茗荷・ラッキョウ・セロリなどの香草類や、消化も助けてくれる柑橘類などが良いでしょう。

これだけ食材があれば、いろいろなレシピが出来そうですね♪
梅雨もまた、自然のサイクルで見れば、大地を潤し、水を貯めるための大切な季節です。

上手に付き合っていきましょう(*^_^*)

最後に、新生姜の佃煮のレシピをご紹介します。


最後に、利尿作用のあるそら豆を使ったレシピをご紹介します。

【そら豆ご飯】               

〔材料〕
・お米
・そら豆
・出汁昆布
・塩・酒

〔作り方〕

    そら豆はサヤから出し、水に塩とお酒を加えてサッと煮て置く。
    米を研ぎ、酒・塩適量と出汁昆布加え、水加減して炊き上げる。
    炊き上がったら、下ごしらえして置いたそら豆を混ぜ合わせる。

塩加減は好みです。
そら豆ごと炊き込んでも良いですし、桜えびやシラスなどを加えても良いでしょう。
そら豆を、枝豆やグリーンピースにしてみても良いですよ。
アクセントに、生姜や梅肉などを加えてみるのもオススメです。


豆ご飯は簡単ですし、いろいろと応用できますので、試してみてくださいね(*^_^*)

そら豆と桜えびのごはん

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