2016年6月20日月曜日

本草MEMO~梅


梅雨ですね。
梅の季節です。


青梅の酵素を仕込みました(*^_^*) 

実家近くの高原の清水で、青梅を洗って、 



ひとつひとつを割って、青梅の1.1倍の量の白砂糖と発酵助剤を混ぜて、仕込み完了。


*白砂糖は、”お砂糖のおはなし”で、大量に摂取する弊害を紹介しました。
 ですが、白砂糖の単純な構造が、手作り酵素では、とても良い働きをしてくれるのです。

梅は味は言わずと知れた””、性は寒熱の偏りのない””。(『本草綱目』より)
昔から、“三毒を絶つ”といわれるほど、殺菌力に優れます。


*
“三毒”というのは、本当は仏教で、”克服すべきもの”とされる最も根本的な三つの煩悩、”貪(とん:必要以上に求める貪りの心)”・”瞋(じん:怒りの心)”・”癡(ち:愚かさ)”のこと。人の諸悪・苦しみの根源とされています。



煩悩を毒に例えた仏教の三毒とは違い、梅が絶つ”三毒”とは、””・””・”食べ物”の毒を指します。実際に梅の持つ”酸”は、食中毒の原因となる菌の耐性を超えるのだとか。

また梅の主成分であるクエン酸は、疲労物質を分解してくれますので、夏バテ対策にもおすすめです。

さて、梅と言えば、梅を塩で付け込んだ”梅干”が、伝統的な日本の保存食に挙げられますね。

”酸”は肝臓を、”鹹”(塩からい味)は腎臓を補ってくれる味ですので、梅干しはそれひとつで、“肝腎”の良薬と言えます。

一日一つは、梅干しを食べたいですね(^_-)-



今回は、青梅の酵素の材料が余ったので、梅肉エキス”を作りました。 

作り方はシンプル、

   梅を皮ごとすりおろして、
   その絞り汁を煮詰め、
   飴状になるまで練る。

これだけです。 

*その際、金属性のおろし器やボール・鍋などは使わないこと。
 梅の酸が金属を腐食させる、と言われています。
 五行で考えてみると、梅の味は”酸”、酸味が属す行は”木”です。
 ”金”は”木”を抑える相剋関係。

  梅が金属と相性が悪いのは、五行でも説明できますね。


作り方はいたって簡単なのですが…

固い青梅を一つずつすりおろすのも大変ですし、青梅の量から考えれば、ほんの少ししかできないので、途中で心が折れそうになります(笑)

けれども、梅肉エキスは、古くからの民間薬。


梅の数十倍の効能と抗菌性があるとも言われます。
苦労しただけの価値はあると思いませんか?

食中毒予防に、夏バテ対策に、季節の恵みである梅を、みなさんの生活の中に、たくさん取り入れてみてくださいね(*^_^*)
出来上がった”梅肉エキス”


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