2016年6月15日水曜日

”湿気”の恩恵~食べもの

前回からのつづき…

湿気と言えばカビ。
カビは食品にとっては、ライバル的存在と言えます。

湿度の高い梅雨の時期は、特に気を使いますよね。
けれども、これも一長一短。

日本には伝統的に、発酵技術というものがあります。

食べ物は酵母・細菌・カビなどの微生物によって発酵が促され、よりおいしく、栄養価も高い、しかも保存のきく発酵食品に生まれ変わるのです。

今は梅雨ですが、湿気の恩恵に預かった伝統食品のひとつに、“梅干”があります。
梅干は、干すという字があるとはいえ、カラカラのドラフルーツとは違います。
シワシワの独特の姿と食感です。
乾燥する地域では、梅干はあのように水分を程よく含んでくれないのだそう。
 

そのほか、代表的なものとしては漬物・納豆などの他に、日本特有の麹カビ(アスペルギルスオリゼ)によって、お酒・みりん・醤油や味噌といった、日本料理に欠かせない調味料も醸造されます。

お味噌については、以前の記事でもご紹介しましたね。
お味噌だけでなく、発酵食品ひとつひとつを紐解いていけば、本当に素晴らしい効能を持ったものばかりです。

”腐敗と発酵は紙一重”
これも、“湿気”の多い気候風土だからこそカビに恵まれ、そのカビの働きを借りて得られた技術なのです。


“湿気”の恩恵は、食べ物だけではありません。

乾燥は美肌の敵。
日本人女性の肌が、比較的老齢になってもキメ細かくて美しいのも、“湿気”のおかげと言えるのではないでしょうか。

ついつい、ベタベタして湿度が高くて気持ち悪い!

と不平不満を言ってしまいがちですが、そのおかげもたくさん貰っているのです(*^_^*)



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