夏の暑さによって、汗をかくのは、自然なカラダの反応です。
でも、発汗による気血の消費は、消化機能を低下させてしまいがち。
冷たいものを好んで食べてしまう&食材の“寒”の性質は、“心”の熱を冷ますことには有益に働いても、胃腸には冷えは大敵です。
こうした夏場の脾胃を守って、滋養してくれる食材も積極的に摂りましょう。
枝豆・山芋・大麦、それにお豆腐や白身魚の練り物なども、オススメ。
また、肝機能の低下が、夏バテの疲労感を助長させるので、“肝”を補う酸味も、積極的に摂りたいもの。
レモン・梅干・ラッキョウの酢漬け・酢の物などの酸味の食べ物は、胃のむかつきを解消し、乳酸などの疲労物質を取り除いてくれるので、疲労回復や夏バテ防止に効果的です。
さて、数回に分けて、夏の食養生法をご紹介してきました。
まとめてみると、
①
旬の夏野菜で水分とミネラル補給
②
発汗・発散を助け、身体を温めて消化を助けてくれる、辛味を添える
③
“心”を補う苦味を摂る
④
脾胃を滋養するもの
⑤
疲労回復効果のある酸味を取り入れる
こんな感じです♪
結構たくさんありますね。
でも、難しく考える必要はありません。
夏の食卓に並ぶお料理を、ちょっと考えてみてください。
冷やしトマト・もろきゅう・枝豆・茄子料理(茄子の煮浸し・麻婆茄子‥)・薬味を添えた冷奴・素麺・蕎麦・冷やしうどん・ゴーヤチャンプル・もずく酢…
ほら、ちゃんと、食養生法が活かされていますよね(*^_^*)
普段、何気なく食べられているお食事には、
“意味がある”のです。
自然と、自分のカラダと、食べ物が、つながっているんだ!
と、気付くきっかけになれば、幸いです。
最後に、夏の食養生レシピをご紹介します♪
【冷や汁】
夏野菜で程よく余分な熱を冷ましながら、同時に消化機能の落ちた脾胃を手当するのに、おすすめの伝統食です。
鯵などの魚を用いるなど、地方によって作り方に多少の違いがあり、その内容も様々に異なりますが、今回は、お豆腐と香味野菜を加えたものをご紹介します。
〈材料〉
豆腐(水切りしておく)
胡瓜・紫蘇・茗荷・生姜・ネギなどの香味野菜
白ゴマ
味噌
だし汁(冷やしておく)
〈作り方〉
①
胡麻をすり鉢でする。
②
①に水切りした豆腐と味噌を加え、さらにすり合わせ、出汁で伸ばす。
③ ②に輪切りにした胡瓜、みじん切りにした香味野菜を混ぜ合わせる。
*オクラやメカブなどのネバネバ食材を加えても良し。
お豆腐をすり合わせず、野菜と胡麻と味噌だけで汁を作っても良し。
お豆腐を入れないバージョンを、お豆腐にかけてみても美味しいですよ。
いかようにも好みでアレンジしてみてください。
冷や汁を麦ご飯にかけて頂けば、更に理想的。
大麦は「五穀の長」とも言われ、血熱を冷まし、消化を良くして胃のつかえをなくし、食欲を増してくれます。
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