2016年5月1日日曜日

「補・助・益・生・剋」の五つの働き

木・火・土・金・水-五行を味に当てはめると、酸・苦・甘・辛・鹹。

この五つの味はそれぞれ、同じ行に属す五臓を養います

酸味は肝。
苦味は心。
甘味は脾。
辛味は肺。
鹹味は腎。

ですが、たったひとつの臓器だけに働きかけるわけではありません。

 ひとつの味は、五臓に対し、補・助・益・生・剋という五つの働きを持ちます。

例えば、酸味の補・助・益・生・剋を見てみましょう。
酸味は肝・胆を補い、腎・膀胱を助け、肺・大腸を益し、心・小腸を生み育む味。

四つの臓器に有益に働くのですが、ただ一つ、脾・胃に対してだけは、押さえるように働きます。
五臓を家族関係に例えて、酸味の働きを表すと、下図のようになります。
 
 
味というのは、まず”自分”が属す行の臓器をいます。
ひとつ前、”両親”に当たる部分の臓器をけます。
もうひとつ前、”祖父母”に当たる位置の臓器をします。
自分の後、”子供”に当たる部分の臓器をみ育てます。(相生関係)
そして、自分が属す行から見て、””に当たる位置関係の臓器にだけは、抑制に働きます(相関係)。

この補・助・益・生・剋の相関関係は、どの味も共通です。

五つの味が生み育む関係=相生関係は、五角形を描きます。
五つの味が抑え合う関係=相剋関係は、五芒星を描きます。

補・助・益・生・剋―四つの臓器に有益に働き、一つの臓器には抑えるように働く―の中で、相剋の関係が、薬膳や食養で最も大切なポイントとなります。
 
 

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