ですが、たったひとつの臓器だけに働きかけるわけではありません。
例えば、酸味の補・助・益・生・剋を見てみましょう。
酸味は肝・胆を補い、腎・膀胱を助け、肺・大腸を益し、心・小腸を生み育む味。
酸味は肝・胆を補い、腎・膀胱を助け、肺・大腸を益し、心・小腸を生み育む味。
四つの臓器に有益に働くのですが、ただ一つ、脾・胃に対してだけは、押さえるように働きます。
五臓を家族関係に例えて、酸味の働きを表すと、下図のようになります。
五臓を家族関係に例えて、酸味の働きを表すと、下図のようになります。
ひとつ前、”両親”に当たる部分の臓器を助けます。
もうひとつ前、”祖父母”に当たる位置の臓器を益します。
自分の後、”子供”に当たる部分の臓器を生み育てます。(相生関係)
そして、自分が属す行から見て、”孫”に当たる位置関係の臓器にだけは、抑制に働きます(相剋関係)。
この補・助・益・生・剋の相関関係は、どの味も共通です。
五つの味が生み育む関係=相生関係は、五角形を描きます。
五つの味が抑え合う関係=相剋関係は、五芒星を描きます。
補・助・益・生・剋―四つの臓器に有益に働き、一つの臓器には抑えるように働く―の中で、相剋の関係が、薬膳や食養で最も大切なポイントとなります。
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