2016年3月11日金曜日

春と”肝”

“春眠暁をおぼえず”

とはよく言ったもので、最近眠くて眠くて仕方がありません…(p_-)

春は五行の木行に属す季節

“陰の気”が最も強くなる冬が終わり、再び“陽”が始まるのが春です。

自然界には“陽気”が高まり出し、草木は芽吹き、花が蕾を開き、冬眠していた動物たちも目を覚まします。すべてのものが、再び活動を始める季節なのです。

自然の変化は、人の心身にも様々な影響を与えます。

春になると新しいことを始めてみたくなったり、わくわくしたりしますよね(*^_^*)
も、そのバランスが崩れると、気持ちの高ぶりによる不眠・イライラ・精神不安定などが生じやすくなります。

“陽気”が高まると、生理的な影響はどうでしょう。

体表に気血がめぐって人体も活動的になりますが、同時に気血が上半身にのぼりやすくなります。

これはとっても自然なことなのですが、それによって、のぼせやめまい・ほてり・頭痛・血圧上昇…などの症状が出やすくなります。


これらの心身の症状は、春になると“肝”が活発に働くことから生じると言われています。


“肝”は木行の属性。木はぐんぐん空に向かって伸びていきますよね。
気血の上昇は、その性質に相似しています。

さて、肝臓の働きとして知られるのは、主に解毒ですね。

また、東洋医学の“肝”の重要な働きには、血液の解毒に加えて“気血のめぐりの調整”と“血を蓄える”働きがあります。

血液と関わりの深い“肝”の働きが活発になりすぎたり、あるいは機能が低下することで、様々な症状が出てくるというわけです。

ところで、春と言えば花粉症に悩まされる方も多いでしょう。

“肝”ががんばるほど、気血が頭の方にのぼって、眼や鼻の粘膜に充血・炎症が生じやすくなります。
また、がんばり過ぎて疲れてしまうことで、血液を解毒する力が弱くなり、これがアレルギー症状の一因になっているのかもしれません。


“肝”を補う味は“酸味”。
また、解毒作用のある“苦味”の山菜が旬を迎える季節でもあります。
春の食養生法として、酸味と苦味を意識して、食卓に取り入れてみてくださいね。


ところで、春はどうして眠いのでしょうね。

 ”五労”と言って、長く同じ姿勢や動作をすると、それぞれの五臓を傷めてしまうという考え方があります。
”久行”=歩き過ぎや動き過ぎは”肝”の働きを弱めるといいますから、身体中の血を集めて解毒するには、寝そべった状態がベストということなのでしょうか。

春の眠気は、もしかしたら“肝”ががんばってくれている証拠なのかもしれませんね(*^_^*)



春の簡単食養生レシピをご紹介します♪

【菜の花と玉葱の梅肉マヨ和え】

    菜の花を色よくゆがき、水に浸した後しっかり水気を切っておく。
    玉葱はスライスして塩でもみ、水気を切る。
  *玉葱を甘酢に漬けこんで常備したものを使うと、さらに味が締まります(*^_^*)
③ 梅干の種を除いて包丁の背で叩き、蜂蜜・みりん・醤油・マヨネーズで味を調える。
     ①②③を和える。

梅は酸味。
菜の花は苦味。辛味の玉葱も加えて、血液をキレイにし、春に負担のかかる“肝”を助けてあげてください。

他に、”菜の花ちらしずし”なども、春らしい見た目で食養生的にもオススメです♪↓


 【菜の花ちらしずし】
蓮根・筍・人参・干椎茸などを細かく切って出し汁で下味を付け、
酢めしと和えて、上に湯がいた菜の花・海老・ジャコ・錦糸卵・海苔などを、
お好みでちらして出来上がり。


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