日なたと日かげ。
難しそうですが、
これが“陰”と“陽”の考え方の基本です。
これが“陰”と“陽”の考え方の基本です。
日なたは、温かい、明るい。
日かげは、寒い、暗い。
こんな風に、この世界に存在する、あらゆる物・現象は、対称的に分類できます。
光に対して影
昼に対して夜
太陽に対して月
熱いに対して冷たい
動に対して静
軽いに対して重い
男に対して女
白に対して黒
南に対して北
夏に対して冬
…
でも、これはもともと、何かをカテゴライズ(分類)するための考え方(二元論)ではなくて、
“比較する”理論、もっとも原始的なバランス法則の表現です。
この図を見たことがある人も多いと思います。
これは“陰”と“陽”を図式化したもので、名前は太極図。
黒い部分が陰、白い部分が陽。
この二つが一つの円の中に共存していて、バランスを保っていることを表現しています。
勾玉のような形は、陽の気と陰の気が運動している様子を表し、
陽が極限にまで達すると陰になり、反対に陰が極まると陽になること示しています。
気の性質として、陽は上に昇ろうとし、陰は下に降りようとします。
陰と陽のそれぞれの中に小さな円があります。
これは、陰の中にも陽が、陽の中にも陰が、それぞれ存在していることを現します。
円の中心を通る線をどこに引いたとしても、黒一色(陰)・白一色(陽)になることはありません。
そしてまた、黒と白が全く同じ面積になることもないのだそうです。
どちらか一方が強くなると、もう一方もそれに合わせて強くなり、一方が弱まると、もう一方も弱まる。
対立する関係にありながら、お互いがなければ存在することが出来ない。
陰と陽の気は巡り続ける運動の中で、
常に平衡(バランス)を保っている、その様子を太極図はあらわしています。
さて、さきほど陰と陽は”比較”の考え方だと言いました。
例えば、0℃の水と10℃の水を“温度”で比較します。
例えば、0℃の水と10℃の水を“温度”で比較します。
より冷たい物が陰、より温かい物を陽、とする時、
0℃の水が陰、10℃の水が陽、ということになります。
ですが、10℃の水と100℃のお湯を比較してみると…
100℃のお湯が陽、10℃の水は陰、ということになります。
10℃のお水は、陰にも陽にもなります。
比較するものがなければ、陰にも陽にもなれません。
これは全てのものに言えること。
陰と陽は絶対のものではなくて、比較する関係性の中で、どちらにもなり得る、ということです。
言ってみれば、全てのものは陰と陽の二つの性質を併せ持っている。
もっと言えば、陰と陽は同じものが姿を変えただけ、ということ。
太極図は止まって見えますが、これは一瞬を切り取った写真と同じ。
自然も、わたしたちも、止まっているように見えて、絶えず変化しています。
この図が、立体的に動いていることを想像すると、“陰”と“陽”のことが、
少し分かってくるかもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿