2016年2月1日月曜日

五行ってなんだろう?その2

“陰陽五行学説”は、この世の事物・事象の全ては、木・火・土・金・水の五つの元素から構成されているという考え方です。

自然界の物質も、現象も、もちろん人の身体や感情も、全てこの五つの特性に当てはめて考えます。

まず自然界だと…

春夏秋冬の四季に、各季節の変わり目の土用(立春・立夏・立秋・立冬の前約18日間)を加えて、季節を五季とします。
方角は、東西南北に中央を加えて五方。
色では青赤黄白黒で五色。
食べ物の味では酸・苦・甘・辛・鹹(塩からい味)で五味となります。

*それぞれがどの行に属するかは表を見てください。

*五化・・・天の気を受けた地の作用のこと。

自然の一部であるわたしたちも例外ではありません。

人体の構造と機能―人体組織・構造・臓腑・器官・生理機能と生命現象の全て―を五行に分類することができます。




この表は、五臓を中心として経験的に関連付けて分類され、医学的に応用した病理学理論【五行色体表】として整理されていきます。

病理学理論として見ると、何だか難しそうですが、要するに同じ行に分類されたもの同士とは、密接な関係がある、ということです。

例えば火行を例にしてみると・・・

五臓は“心”。
季節は”夏”。
夏の特徴は”暑さ”ですよね。
当然、”汗”をかきやすくなります。
”小腸”にもその影響が現れやすく、その顔色は”赤”くなり、その症状は”舌”にあらわれる―
このように各行を横のつながりで見ていけば良いわけです。


ちょっと専門的な感じになってしまいましたが…
医学的な分野だけでなく、五行の文化って意外とわたしたちの身近に生きています。

例えば言葉だと、”青春”。
木行を見てみると、色は青で、季節は春。ここからできた言葉です。
同じもので金行を見ると、”白”い”秋”。北原白秋の名前の由来です。

それから、土用。
土用=鰻という方も多いと思いますが、土用というのは夏だけではなく、各季節にあります。
もともと四季は四つしかないけれど、五行に割り振らないといけません。
土行のためにそれぞれの季節から当てたから、”土用”。

それから、お相撲が好きな方はご存知だと思いますが、土俵の上の屋根の四隅の房飾。
青、赤、白、黒の四色があります。
中央が土俵=黄色なのも面白いですよね。
元々これは、東西南北をそれぞれ護る四神をあらわしていると言われます。

*四神というのは、東の青竜、南の朱雀、西の白虎、北の玄武のこと。
都は”四神相応の地”に築かれたとかで、京都もこれらの四神が棲むという地形になぞられて作られています。


さて、その中でも、食べ物の味を五行に当てはめた“五味”は、
同じ行に配当される五臓の働きを助け養う味とされます。
それぞれの味は食養生の上での基本となります。


次回は、五臓と五味の関係についてお話したいと思います(*^_^*)



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