週末7月30日は、“土用の丑の日”でしたね。
今回は、“土用”について。
“土用”というのは、五行に由来します。
目下℃昏睡…わ!自動変換がすごいことに…(・・;)
木・火・土・金・水、それぞれの行に、季節を当てはめると、
木行が春。
火行が夏。
金行が秋。
水行が冬。
あれ、四季は四つしかないよ~、と言うことで、土行に当てはまる季節がありませんね。
そこで、春夏秋冬、全ての季節から、少しずつ土行のために、季節を分けてあげます(*^_^*)
大体、立春・立夏・立秋・立冬の前、18~19日の間。
この期間を、“土用”というのです。
ですから、“土用”というのは、夏だけではありません。
春にも秋にも冬にも、あるのですね。
*ちなみに、“丑の日”というのは、日にちを十二支で数えたものです。
今年は“申年”ですね。
干支は年だけでなく、月・日・時刻・方角などにも割り当てられていました。
“土用の丑の日”というのは、春夏秋冬それぞれにある土用の期間の、干支では“丑”の日のことになります。
この土用というのは、言ってみれば“季節が移り変わる期間”です。
土行に配当される五臓は、“脾”、腑は“胃”。
季節の変わり目の土用には、脾胃を養生して、来るべき新しい季節にベストなカラダを準備したいもの。
特に夏の土用(正確には、立秋前の土用ですね。夏から秋への変わり目に位置づけられます)は、気候の上でも最も厳しい暑さで、食欲が落ちる時期です。
昔から、土用蜆・土用餅など、土用には滋養のつく食べ物を食べて、養生してきました。
わたしたちも、しっかり食養生して、夏本番も元気に乗り越えましょう!
余談ですが、“土用の丑の日”と言えば、“鰻を食べる日”と思っている方が、多いのではないでしょうか。
“土用の丑の日”と“鰻”の関係。
これには諸説あるようですが、江戸時代の奇才、平賀源内の発案と言うのが、有名なお話。
鰻というのは、その性は“温”であり、実は冬が旬のものです。
売れ行きの悪い夏、どうすれば良いかと、鰻屋さんが源内さんに相談したところ、“丑の日に「う」のつく物を食べれば夏負けしない”という風習を上手に利用して、“土用の丑の日に鰻を食べる”という習慣を定着させたと言われています。
実際、鰻には、元気を回復させる効果があるのですが、それにしても、江戸時代に企画された販促効果が、現代でもしっかり結果を出しているなんて、面白いですね(笑)
「う」のつく食べ物としては、梅干、瓜、うどんなどが思いつきますが、いずれも夏の食養生で活躍してくれる食べ物達です。
*梅干は酸味が疲労を回復し、夏バテを防止。さらに殺菌力の高さから、食あたりなどのリスクを軽減してくれます。
*瓜(胡瓜・西瓜・冬瓜等)は、夏野菜の代表格として、カラダの熱を冷ます作用を持ち、水分補給にも最適です。
*うどんは、消化も良く、滋養効果が高い食べ物。原料である小麦は、“心の穀”ともいわれ、夏に最も負担のかかる“心”を助けてくれる効果もあるのだとか。
最後に、夏の土用の食養生レシピを、江戸時代のレシピ本『豆腐百珍』からご紹介します♪
【ハンペン豆腐】
ながいもをよくすり 豆腐水をしぼりて 等分によくすりまぜ まろくとりみの紙に包みて 湯烹す 白玉ようふともいふ
…原文のままだと、ちょっと再現しにくいので、これをベースに作り方を書いてみますね(*^_^*)
〔作り方〕
①
長芋をする。
②
お豆腐はよく水切りしておく。
③
①②等分を、すり鉢でよくすりあわせる。
④
③をスプーンですくって、沸騰したお湯で煮る。
冷やして、薬味を添え、さっぱりと酢醤油で頂いても良いですし、梅肉で調味しても良いですね。
また、お湯で煮る他に、蒸しても、油で揚げても美味しいと思いますよ。
長芋もお豆腐も、胃腸の働きを助け、滋養してくれる食べ物です。
別に記事にした、”夏の養生法”を応用して、色々な食べ方を楽しんでみてください(*^_^*)
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