2016年10月27日木曜日

バランス絵本③-五つの味の組み合わせ方-

バランス絵本第三段。
「五つの味の組合わせ方」の動画をUPしました。
ようやく、ひ、ふ、みにたどり着きました。

食べ物を五行に当てはめると、五つ味に分類されます。
それが、酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(カンミ=しおからい味)です。

これらは、五行の相生・相克の原理をそのまま踏襲しています。

どの味とどの味を組み合わせると、バランスが良いか。

を、分かりやすく説明したつもり…ですので、どうぞお子さんの食育や、ご家庭の日々の食事にお役立てください(*^_^*)

ヘイちゃんのバランス絵本~五つの味の組み合わせ方~動画↓

2016年10月26日水曜日

秋は実のもの


秋も深まってきました。


 
陰陽五行を基礎理論とする東洋医学では、この時期は五行の金行に属すとし、臓腑は肺・大腸と関わりがあると説いています。

 
陽気が最も高まる夏のピークを境に、自然界は陰の気のシークエンスへと移行します。
すべて季節というのは、自然界の気の運動がもたらす変化によって生じるものですが、秋というのは、陽から陰へとシフトチェンジする時期な訳です。

 
四季で言えば春と秋が、陰陽の気の偏りが少なく、気温もちょうど良いので過ごしやすい季節でもあります。


夏や冬は、衣類は暑さ・寒さの対策が第一になりがち。
だからこそ、春先と秋口は、おしゃれも楽しい季節(*^_^*)
アパレル業界にいる友人に聞いた話では、お洋服の売れ行きも良いのだとか。

 
もっとも、最近はこの”ちょうどよい”季節が、あまりなくなってきましたね。

陰と陽の切替えの仕方が激しすぎて、この間まで暑かったと思ったら、もう寒い!
これでは、オシャレがどうこう以前に、身体もついてきてくれません。

気候というのは、自然界のバランス運動によって生じています。

陰と陽の気が両極にふり幅を大きく偏るようになってきた影響は、巨大台風の発生や、極地的な降水量の多少(ある地域では大洪水、一方では砂漠化)の原因にもなるでしょう。

今の世の中、気候も社会も経済も、全てが、両極端になりつつあるのかもしれませんね。

中庸というか、“ちょうど良い”を目指したいものです。

 
さてさて、話がそれました。

秋のお話。

薬膳では、肺・大腸を助ける味としては、辛味を配当しています。

空気が乾燥し、ひんやりとする時期ですので、呼吸を司る肺から、風邪などをひきやすい時期です。

こうしたトラブルに対処すべく、辛味の力(殺菌力・気血を巡らせる力)で守ろうということですね。

また、日本では、昔から「秋は実のもの」とも言われています。

秋は果実や穀物、木の実などが実を結ぶ時期ですものね。

次世代の命を秘めた、エネルギーの凝縮した実を積極的に頂くのも、秋の養生のポイントです!

 


ところで、涼しくなってきて、何だか甘い物が食べたい!と思うことが多くありませんか?

暑い時には食べたいと全く思えない、サツマイモにカボチャ、栗…
男子は苦手な人も多いみたいですが、もっさりこっくり重たい系のスイーツも、ドンと来い!となるから不思議です。

白砂糖や油分はあまり摂りすぎないように、でも適度に満足させてくれる、秋のスイーツ食養生レシピをご紹介します。

 
秋の実のログ              

【材料】

ナツメヤシ(デーツ)*ソフトタイプ
ドライイチジク*ソフトタイプ
クルミ
アーモンド
シナモンパウダー適量
塩少々

材料をすべて細かく刻み、シナモンパウダーと塩を入れ、デーツとイチジクから程よく粘り気が出るまでよく混ぜて、平べったく押し、冷蔵庫で冷やしてカットして出来上がり!

かたまりが悪い場合は、ハチミツを少し加えて加減してみて下さい。
また、カットしないで丸めて、トリュフのようにしても良いです。
お好みの形に仕上げてください。

 

本草MEMO-イチジク

無花果の味は甘、性質は平。
「胃を開き、洩痢を止める。五痔、咽喉痛を治す」とあります。

 

本草MEMO-ナツメヤシ

黒砂糖のようなコクのある甘味の強いナツメヤシは、デーツという呼び名の方が知っている人も多いかもしれません。

イスラム教圏では、ラマダン(断食)の最中にも口にするドライフルーツです。

「生命の木」のモデルとも言われて、栄養価が非常に高く、聖母マリア様がイエスを懐妊中、あるいは出産後に最初に口にしたともいわれています。

『本草綱目』によれば、ナツメヤシの味は甘、性質は温。
「気補い、痰嗽を除き、虚損を補い、顔色を抑止、肥健にする」とあります。

 

2016年10月18日火曜日

秋の酵素作り

週末に実家で、秋の酵素を仕込んできました。
 

秋の酵素は、この時期に旬を迎える果物や野菜、穀類を材料にします。
 
りんご・ぶどう・柿・柘榴・カリン・棗・金柑・ホオズキの実など、近所や庭先で採れる果物に、親友の住む愛媛からレモン・ミカン・ライム・スダチなどの柑橘系を送ってもらって加え、さっぱりした香りに。

 
お野菜は、この時期に収穫される、南瓜・薩摩芋・じゃが芋・大根(葉・根)・人参・蓮根・ヤーコン・里芋・ゴボウ・ラディッシュなどの根菜類や、小松菜・レタス・白菜などの葉物野菜、ピーマン・ナス・枝豆などの夏野菜にも、最後のご奉仕をしてもらいました。
 
他に、お米・もち麦・黒豆・ピーナッツなども加え、30種以上の秋の恵みをお台所に並べたら…

 
色とりどりで、新鮮だからキラキラしていて、とってもキレイ(*^_^*)

見ているだけでも、元気をもらえる気がします。
 

20㎏分の材料を、お隣の母娘さんとみんなで洗い、お話しながら切って仕込んで、楽しいひと時でした♪
 


 お隣さんやご近所の方々に恵んで頂いた材料たち

美味しい酵素になりますように(*^_^*)


2016年10月3日月曜日

本草MEMO-彼岸花


最近お散歩をしていると目につく、彼岸花。

 





枝も葉も節もない、スッとした茎の上に、真っ赤な糸のようなお花を咲かせる独特の姿で、田の畔に群生する見事な景色も目にしますが、お寺の境内やお墓の脇にひっそりと咲いている印象が強い花です。

 

曼珠沙華という別名の他に、死人花、地獄花、幽霊花などと言った不吉な異名も多く、有毒の植物でもあるためか、あまり好かれていないのかもしれません。

 

確かに、このお花はどこか浮世離れしていて、“彼岸の世界のお花”のイメージがあります。

でも、綺麗ですよね。

割と好きなお花です。

 

『本草綱目』によれば、根は辛・甘、温の性質ですが、やはり毒があるとありますので、食用には向きません。

ただ、腫れを引かせる効能があるようで、根をすりおろして塗布すると良いのだとか。

 

毒と薬は紙一重。

上手に植物の力を借りれば、いつでも心強い見方になってくれます。
 
紅白の彼岸花