ちょっと食養から横道にそれて・・・
はじめて会社の決算業務に携わった時。
これって、ようするに健康診断なんだな、と思いました。
よく健康診断前にダイエットを決行して体重測定に臨む女子がいます。
少しでも軽い体重記録を残したいと、いじらしい努力をしているわけです。
あるいは、ふだんから肝臓の数値が思わしくないおじ様方も、検査日前になって急に禁酒する方も多いですよね。
その努力が見事実って、診断書の数値上は一見問題ないわけですが…
この場合、いじらしいというか、一体誰に対して良く見せようとしているのか、ちょっと疑問です(^_^;)
でも、少しでも軽い体重、正常な数値の診断書があると、それが一時的なものであれ事実ではあるわけですから、“肝臓の数値は正常”だとか、“わたしは○○キロなの”と言える(というか、自分で思い込める)わけですね。
企業の場合は、やりすぎると脱税とか、法に触れることになりますけれど…
会社の健康度を計るのは、収支―収入と支出―のバランスになります。
お金の出納も体重の増減に似ていて、即それが今の体重にすべて反映されるわけではありません。
ちょっと食べすぎた後の3キロ増えた体重が自分の本当の体重ではないですよね。
しばらく時間をおけば、食べたものは消化され、余分なものは排泄されます。
それに着ぶくれた状態で測った体重は、衣類分を差し引いて考えてもらわないと、やっぱり正確な体重は出てきません。
こうした時間差や状態で変化する体重は、帳簿でいえば掛け金にあたるでしょうか。
決算書には資産と負債を示した、その名も“バランスシート(BS)”と呼ばれる表があります。
単純に今の体重、今の数値、だけではなくて、今の時点で予想される体重の増減、数値の変化までもある程度見込まれた会社の健康診断書です。
でも、本当の、本当の意味での自分の体重って、実は一時も定まることがないですよね。
わたしたちは生きています。
単純に食べる、飲む、出すだけではありません。呼吸も、皮膚呼吸も、代謝もすべて、細かいミクロの世界で見れば、常に体重を増減させています。
会社だってそうです。
今の売上と預金現金が定まっていても、今日のオフィスの電気代、水道代、電話代は常に掛かっていて、数日後に請求されます。
常にお金は出たり入ったり、留まることなく動き続けています。
会社もまた、生き物と言えるかもしれません。
ある程度の幅の範囲内で、ある時、定点を置いて測定する―それが健康診断書であり、決算書なのかな、と思います。
けれども、“年収”だけでものを考えるのは、ちょっとバランスが悪いかな、と思います。
それは、付け焼刃で禁酒して勝ち取った肝臓の数値だけを見て、“健康”だと判断するのとちょっと似ています。
陰陽のバランスの基本として、大きなお金が動くときは、入ってくるのも、出ていくのも、やっぱり大きいと思っておいた方が良いかもしれません。
今の世の中には、どちらか一方“だけ”を見せて判断させる情報や価値観が多いように思います。
お金もまた、陰と陽のバランス感覚で考えてみると、面白いですよ。
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